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土木白書No.2:談合屋さんとして働く皆様へ

ゲストハウスをやる前は土木技術者として働いていた私。。。

その前は談合屋をやっていた。。。

談合屋というのは土木や建築業の営業のことだ。。。

皆さんはどうやって土建屋が役所の仕事を受注しているか知っているだろうか?

私が談合屋をしてた30年前の話しをここでする。。。

これは今も仕組みとしてはあまり変わりはしない。。。

①役所が工事を計画する。

②建設コンサルタント会社や設計事務所に依頼して図面など設計図書を作成。

③工事代金の積算をする

④応札する施工業者の基準を定め入札へと手続する

⑤公示して入札へ

こんな感じで工事の計画から施工業社の選定作業が進む。。。

さて、受注側となる施工業者はどうするかであるが。。。

工事が公示され入札までには時間がある。。。

以前は指名競争入札が市町村や県などでは一般的だった。。。

例えば役所がこの工事はこの8社が入札してくださいとか10社が入札してくださいとかで入札できる施工業社を役所で数社に絞るというやり方だった。。。

この入札の便利なところは8社なら8社、10社なら10社が施工会社同士で同一の工事の入札参加業社がどこの会社かがわかるところにある。。。

役所は決めた8社又は10社を呼んでその工事はどのような工事であるかを説明する工事説明会を開くからそこで全社が顔を合わせる。。。

するとここからが談合屋の仕事となる。。。

役所で説明を受けたら全社で近くの喫茶か建設会館があれば建設会館に集合して、その工事はいったい誰が受注するのかを話し合いで決めるのだ。。。

この行為を談合という。。。

私はこの仕事を5年間やってきた。。。

その最中には談合をしたとして捕まった人たちもいた。。。

それでも一向に談合はなくならなかった。。。

その当時など役所の役人もグルだったからどうしようもない。。。

談合して私の会社が受注することに決まれば次に私がしたことは翌日その工事の役所の担当者を訪ねて行き、その担当者から「この物件だけど入札はいくらの金額を書けばよろしいですか?」と聞くのである。

すると役所の担当者は「アレ?今回はおたくがやることになったんですか?」と言って優しく入札に入れる金額を教えてくれた。。。

入札時には役人から教わった通りの金額を入れたら終わりだ。。。

私は談合屋を5年間やっていたが、ただの一度も工事金額の積算などしたことが無かった。。

だって、必要ないだろ?

今は、入札制度も色々変わって談合もしにくくなったし、そもそも人手不足で受注に向かいたくともできない業者もいる中で変わってきたが、談合組織は相変わらず生きている。。。

まぁ、早々に談合屋から足を洗った私がいうのもなんだが、談合屋の皆さん、せいぜい捕まらずにどうぞ。。。

自分や家族のためにそれが自分にとってやるべき仕事かだけはきちんと考えてやってくれ。。。

幸運を祈る。。。

俺は幸運な談合屋として5年で撤退できたことに今は感謝している。。。

そんな経験を書いた著書がこちら。。

これ読まずして土木業界を語るなかれ

 

 

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